written in 5 Mar.1999
今日…じゃなくって一昨日の話ですが、３月３日は桃の節句、まあ普通に言えばひな祭りの日でした。
私は現在独身で会社の寮暮らしなので、はっきり言ってしまえば特に何も関係ない日です。節分なら翌日は立春ですから趣味の天文話に結び付けられなくもありませんが、ひな祭りとなると天文学的に何か意味のある日ではありません―二十四節気で言えば啓蟄（今年は３月６日）が一番近いけれど、それだけ―。昔は実家に妹がいたので全く縁がなかった訳ではありませんが、今となっては…。
さて、今年はひな祭りの日をずいぶん意識する羽目になりました。別に彼女が出来たとか姪をかまってきたとかそんな話ではありません―前者だったら良かったのにねぇ。私は平日は昼食を会社で仕出し弁当、夕食を寮の食堂で食べているのですが、ひな祭りと言う事ででしょうが３月３日は昼も夜もちらし寿司―昼のは混ぜ寿司と言う方が近いような気もする―だったのです。最近は仕出し弁当でも節分に寿司―今年は巻き寿司といなり寿司だった―を入れたりして季節感を演出しているみたいですね。実家にいた頃には見た事も聞いた事もなかった「慶方に向かって巻き寿司をかじる」という風習は関西に来てから知ったものですが、多分それを意識してそんな弁当になっていたのでしょう。それはともかく、仕出し弁当屋と寮の食堂の材料仕入れ元が一緒なんだかどうなんだか、たまに昼食と夕食のメニューが良く似てしまう事が多いのはどうにかならないだろうか。前日の夕食と昼食が似ていると言う事もあるし…。
私は寿司がそんなに好きな方ではありません。酢飯が大嫌いで昼食、夕食のメニューをチェックして寿司の日だけは確実にキャンセルするという友人もいたけれど、私は嫌いな訳でもないので２食続いても別に文句はありません―そのくらいでがたがた言うようではずぼらな一人暮らしなど不可能である―。何せ、私は寿司をごちそうとはほとんど認識していないのです。もう、「今晩、うちお寿司なんだー」って喜んでいるクラスメートを見て何がそんなにうれしいのかさっぱり判らなかった事もあったように思います。別にうちでは寿司など飽きるほど食べていたからではありません。単に、何かいい事があった時のごちそうとして出される事ばかりでなかっただけの話です、多分。私は握り寿司ですら高い食べ物だとは思っていてもごちそうだとは認識していないんです。もう、世間ではちらし寿司をごちそうと認識している事を知った時にはぶっ飛んだと言っていいでしょう。
思い切り話がそれてしまいましたが、私は昔ひな祭りのお祝い事をしたという記憶がありません。もちろん主役は私である筈はなく、妹が主役となる筈なんですが…。ですから白酒なんてものも飲んだ記憶がありませんし―甘酒の事じゃないですよねぇ？―、何かごちそうが出たという記憶もありません。ごちそうの方は私が忘れているだけかも知れませんが、とにかくうちではひな人形を出すという以外の日ではなかったのです。大人になる頃には前日に出して３月末くらいまで飾っていましたが…なんてずぼらなんだろう。そんな訳で、人生３０年強やっていてひな祭りというのがこんなに祭りらしいものであるとは今まで思ってなかった事にびっくりしている次第です。小学校なんかでも七夕のような扱いはしてなかったような気がします。気のせいかなぁ。
寮の夕食、節分には毎年豆が付いてくるけれど、ひな祭りにひなあられが付いてきたのは今年が初めてじゃないだろうか。ちなみに、どちらも学校給食に付けるような小袋の奴です。ま、伝統行事の雰囲気くらいはあってもいいですね。