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引越顛末記6

written in 25 Jul.1999


―全ては終わった筈だった…翌日以降編―

前日までの強行軍?で何とか荷物を運び終え、本当はゆっくり寝ていたかった。しかし、ガス屋の人が午前中に開栓にやって来る事になっていたのでそれなりの格好になっていなければならない。朝食なんか用意しておいたかどうか憶えていないが、とりあえず普段着に着替えてガス屋さんを待った。程なくガス屋さんがやってきた。なんと若い女性である―20代前半と見た―。うちのガスのメーターや元栓は玄関ドアの上!に付いているので小柄なガス屋さんには届きそうもないのだが、そこはプロ。ちゃんと短い脚立持参である。ガス漏れなどを一通りチェックした後異常がないのを確かめると、晴れて開栓となった。もっとも、うちでガスを使うのは風呂などに給湯する為の瞬間湯沸器だけだ―キッチンは電気コンロなのだ―。これでようやく風呂に入れる事になった。しかし、まさか朝っぱらから入っている訳にはいかないので夜になってからのお楽しみだ。

午後になってからは役所1軒に用があって行ってきた。転居届を出したついでに行ってきたところだ。今回もなんかあっけなく手続きが終わってしまったので拍子抜けしたが、ごたごた言われるよりはマシだ。これでこの役所には当分行く事はない筈だが…。

帰ってきたら部屋の片付けをするべきなのだが、物が多い…と言うか、ほとんどの物が見えているのでうんざりしてしまうのである。気分が乗らないというどうしようもない理由で後回しにし、ひとまず布団で寝られるようにする為に布団を出す事にした。寝る場所は前夜と同じロフトである。これで床からはとりあえず布団袋が消えた事になる。ここで、前夜ロフトからリモコンで照明を消そうとしたら消えなかったので、リモコンの受光部をロフト側に向け直しておいた。説明書きには「反射でどちらからでもオン/オフできる」と書いてあるが、現実にはオンしたい時は方向を比較的選ばないのだが、オフしたい時にはかなりシビアな方向合わせを要求するのである。結局のところロフト側に向けても方向合わせが難しいのだが、全く消せないと言う事はなくなった。私は照明器具がインバーター式なのが原因ではないかとみているのだが、現時点では真相は不明である。

さて、さらに翌日。私は電車で和歌山の寮に向かっていた。本当は大阪を朝早く出る筈だったのだが、今度こそ私以外の人が関わる予定がないのでゆっくり寝て寝られない事はないという事で寝坊してしまったのだ。前回の終わりのところに書いたことを憶えている方は思い出して頂きたい。憶えてない方は…リンクしてあるので読んで見て頂きたい。本来なら、一昨日の時点で全ての荷物を運び終えている筈だ。今更電車で和歌山の寮に行ってどうするんだ…。何のことはない、一つ―一揃いというべきか―だけ運んでないものがあったのだ。バイクである。今回の貨物輸送スケジュールには全く余裕がなかったので―見積もりが甘かっただけだ―、バイクを運んでおく事が出来なかったのだ。もちろんバイクにも荷物を多少は積めるが―寮に入る時には数往復して細かいものを運んだのだ―、運んだ後は電車などで戻らなければならないのと天候が不安定だったのとで置いておかざるをえなかったのだ。さすがにヘルメットを持って歩くのは面倒だし、車にヘルメットを積むスペースがあるのなら別のものを積む方がいいに決まっている。だから、ヘルメットはあらかじめバイクのヘルメットホルダーに付けておいて、その上から車体カバーを掛けておいたのだ。さすがにバイク用ジャケットをシートの上に置いておく事まではしなかったが。

電車とバスを乗り継いで、さらに最寄りのバス停から歩く事20分、ようやく寮に到着した。引っ越しを始める頃に気付いたのだが、例年はゴールデンウィーク期間は寮は閉鎖されるのだが今年は休日出勤のある人がいたらしくこの期間も寮に出入りが出来たのだ。早く聞いていれば引っ越しスケジュールも検討し直したところだが、まあ今更言っても仕方ない。晴れていたので相変わらず洗車・ワックス掛けの好きな連中が車磨きをやっている。念の為管理人室も覗いてみたがやはり管理人さんはいない様子だったのでとっとと帰る事にした。いつもなら車体カバーとバーロックは置いていくのだが、今回は積んでいかなければならない。忘れ物がない事だけ確かめて、本当に完全に寮からものを運び終える事にした。これで最後、という感傷もなくはないが、一応感傷的にもなるという程度の話である。だいたい、車やバイクなら2時間ほどの場所だ。その気になればすぐに来られるのだ。そんな訳でどちらかと言うと暑さにうんざりしながら寮を後にした。特に変わった事も無く駐車場に着き、指定の場所にバイクを停めると、ようやく引っ越しを終えたという実感が…湧かなかった。部屋に戻れば荷物の山、と言う現実がそういう気分をぶち壊すのだ。

…って事は、これを書いている現時点でも引っ越しが終わってない、と言う事になるのでしょうかね。3ヶ月近く経っているってのに。さすがにそろそろ不具合がいろいろ出ているので、本格的に片付けるべく気合いを入れ直さなければなるまい。と、5月末にも6月末にも思ったという話は内緒である。


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